Violon / SILVESTRE, Hyppolite Chrétien Paris

イポリト・クレティアン・シルヴェストル 1845-1913。有名なピエール＆イポリト兄弟の甥にあたり、ロレーヌのナンシーで生まれてミルクールで見習い、その後リヨンの店に加わった。そして、1865年に跡を継いだ。その後、1884年にパリに移動した。

叔父にあたるアーネスト・モコテルを呼び、1990年から「シルベスター＆モコテル」のブランドを開始した。

ウィーンとパリで展覧会メダルを受賞。ストラディバリウスとガルネリウスのモデリングにおける名匠。しなやかさを持った赤茶色のニスをたっぷりと塗布し、透明度も非常に高い。あらゆる細部が見事に仕上げられている。繊細でレスポンスの良い輝きの音質。

この楽器はデル・ジェス・モデル。Del Gesu

＊　ご存知のようにフランスではデッサンや彫刻などが非常に盛んで、人々は子供の頃から周囲のオブジェに関心をもってそのテイストを知ろうとすることが身についている。

このスクロールはフランスの名工の一人シルヴェストルが「デル・ジェス自身の意識」を汲み取って彫刻したもの、というサンプルのひとつと言えるだろう。

楽器製作者の立場としても、「かつての巨匠たちの楽器とどう向き合うか」ということを考えるための参考になる。

このシルベストル家については、LVn24-13, 18も合わせてご覧ください。

No. LVn24-19

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