彼の楽器のすべては、過去の意見に関係なく、製作者の名前に不滅の名を残すだろう。彼は抑え込もうとする諸派のドグマの束縛から脱出し、自分自身の道を切り開いた。（William Henley)
フランソワ・ルイ・ピク 1758年ミルクール生まれ、1777年頃にパリに移動して店を設立、1822年死去。
フランスでリュポの次に優れた製作者とみなされている。リュポとピケは双子のように似ているとよく言われるところだ。
完璧な名工である彼は、ストラディバリアンの形式にある程度固執しながら、スクロールに壮大な堅牢性を与えることに着手した。 巧みに設計されたサウンドホール、完璧なバランスの取れた上部と下部の曲線、明確な翼、そして完璧なステムのグラデーション。上から下までの職人技は、力強さと繊細さの驚くべき組み合わせを表している。 表板の木材は、その音響特性と強くてまっすぐな繊維を考慮して賢明に選ばれている。
典型的なフランス的な音質で、素晴らしく共鳴し、響きがあり、ボリュームたっぷりに浸透し、非常に滑らかだ。
オーレ・ブル（ノルウェーの名手）は、長いコンサートツアー中にこの楽器を演奏し、ピケの評判の向上に計り知れないほどの貢献をした。 また、同時代の権威だったシュポアもかなりの賞賛を表明した。
No. LVn24-21
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